今日は9日目。
ロスアルコス to ヴィアナ
微妙に朝から寒い。
そう言えば昨日から寒さが続いているようだ。
寒い理由としては、空に雲があるからだと思う。
スペインの日差しはやばいくらいに強いけれど、それを無効化できる唯一の存在が「雲」様なのである。
2日前の強烈な日差しに丸焦げにされた私としては、涼しいのは歩きやすいし、非常に嬉しい。
だがしかし、今日はやや寒すぎて、太陽が恋しくなった。
どんよりとした雨雲様が太陽を終始隠してくれちゃっていたからだ。
それでも、雨に降られなかっただけで御の字というところか。
今日は、荷物(重い恐怖のバックパック)を事前にヴィアナに送っておいたので、軽いバックに水と貴重品だけ入れて、幸先良いスタートを切れた。
日に日に足首と股関節は微妙に回復してきているらしく、今日はそこまでの激痛は襲っては来なかった。激の抜けた「痛」くらいの感覚で、すたすた歩くことが出来た。
スタスタ歩けるなんて、一体何日ぶりの感覚だろう…
日本にいた頃は当たり前の感覚だったことが、ここ数日思うままに歩けない日々を送っていたせいで、かなり有難く思えて来た。
恋人と一緒ですね。
失くして初めて大切さが分かるってやつ?
(分からない時もままあるけど)
そんなこんなで、歩くのサイコー!!とか思いながら、大自然の中を18キロ歩ききったのでした。無事にヴィアナへご到着。
と、そこからがまずかった。
足取り軽くヴィアナに着いた私は、送りつけたバックパックを受け取ったら、もう9キロ歩いて、次のビッグな街「ログリーニョ」へ向かおうと画策していたのだ。
だがしかし、だ。
予定していた時間になっても、アルベルゲに私のバッグが届かない。
アルベルゲのおばちゃん曰く、「まあ遅れることもあるから!」である。
ちょっと不安になりながらも、チェックインしてひたすらバッグを待つ。
バッグを待つ。
タバコを吸う。
バッグをひたすら待つ。
ひたすらタバコを吸う。
の3コンボくらいしたところで、2時を回り、もはや届かないんじゃないか疑惑が浮上。
え…もしバッグが届かなかったらどうしよう!
まず、またバッグを買って、洋服も買わなきゃ。
そして、洗面具でしょ、化粧道具でしょ…っていくらかかるんや!
ってなってきて、若干パニックに。
いてもたってもいられなくなった私は、他のアルベルゲを巡り始めた。
どこに行っても、「ない」の一言…
オーマイガーである。
万事休す。
アルベルゲでオロオロしていると、さすがにまだ届いていないのはおかしいということで、おばちゃんがようやく重い腰を上げて、運送している会社へと電話をしてくれるにいたった。
(それを待っていたのだよ!)
でも、そこは日本人。というかビビりで、自分からはお願いできなかったのである。なんだか図々しい気がして。
でも、結局そういう展開を狙ってた時点で同じくらいか、それよりも図々しいことは確かである。笑
電話口でおばちゃんが「バレバレ」言っている。
「Si」と「バレバレ」は分かったよサインなので、
私はそのおばちゃんの言葉を聞いて少しずつ安心していった。
そして、とうとう私の荷物の場所が判明したのだった…!!
というか、私の預かり知らぬアルベルゲに既に配達されていたらしい。笑
まじかよー。
と思っていたら、後で配達に使用していた用紙を見てみたら、1つ前のアルベルゲのスタッフが、わかりやすいようにと、アルベルゲの名前を変更していてくれていたのだった。
その場に居たのに…書き換えたの見てたのに…
なんというミステイクだろう私…
まあ、ともあれ無事にバッグが見つかって良かった。
本当に良かった。
それから、ようやく一息つけて、シャワーを浴びて、洗濯をし、ビールを買って飲み(もはや外に出る元気も勇気もない)、買ってきた米でご飯を炊いてピクルスと共に、日本食を実現!
やっぱり米は美味い!
こんなに腹持ちの良いものはないし、素晴らしい食べ物だと思う。
そして、昔の飛脚は1日に何百キロも走るのに、おにぎりとぬか漬けだけで生きていたそうな。
それを知った海外の栄養学者は、日本人で実験をしたらしい。
日本人の飛脚に肉を食わせてみたのだそうだ。
ところが、栄養学者の狙いとは違い、毎日の走っている距離の途中で走れなくなり、「どうか元の米食に戻してくだせえ…」となったそうな。
そして、米を食った日本人はまた元のように走れるようになったという。
まさに、それよそれ!
今、私が経験していることと、かなり近い。
米ってすっごく大事。
米を食えば、明日も20キロ歩ける気がする!
っていっても明日は9キロで終わりにして、
飲んだくれちゃおうかなーなんて考えていたりする(笑)
For 足首のために!!
今日歩いていて、途中で車から若者のスペイン人に声をかけられた。
「○△□☆・・・」
(何言ってんかわからん…)
10回くらい同じ会話をされて、それでもわからなかった。
フィーリングで分かるはずもなく。
やっぱり言語って大事だ。
スペイン人は通じようが通じまいが容赦ない。
というか全く気にしてさえいない。
日本の農村のおばちゃんとかもきっと同じかもなーと思った。
村でガイジンを見かけて、
「あんたまー大変そうだねえ。うちで茶でも飲んでくかい?」
みたいな感じで日本語でめっちゃ話しかけてそうなイメージがある。
とうとう理解できないことに限界をきたした私は、
インストール型のスペイン語辞書アプリを導入することにした!
が、まさかの文章で打ち込まれてしまったがために、
全く辞書が作動しない、というか意味がない事態に…
あとで、Wi-Fi環境で翻訳してみたら、
si quieres ir a biana en coche si te ves mal
if you want to drive biana if you look bad
ということだった。
ちょっと英語訳変だけど。
やっぱりそうだったのね…
携帯に打ってもらって、車という単語と、bianaという地名がわかったのできっとそういうオファーなのかなあと思っていたが、やっぱりそうだったか。
丁寧にお断りして良かった。
私は、荷物を次の街に送ったり、他の人たちが毎日の基準としてあるいている距離の半分の街に宿泊しちゃったりと、姑息な手段を結構使ってはいるが、800キロをどうしても自分の足で歩きたいのだ。
それだけは、どうしても守ろうと思っている。何故か。
にしても良い人多いなあスペイン人。
今日は若干の事件が起きたけど、いっぱいご飯食べれたし、元気いっぱいや!
明日も楽しく、ブエンカミーノ!!