20日目
Boadilla del Camino to Terradillos de los Templarios
朝の5時半を過ぎると皆んないそいそと起き出して、ガサゴソとバックパックの支度にかかる。
そして、その音にちょうどいい時間帯に起こされる。
だいたいそれから支度して出発時間は6時半となる。
まずまずの出発時刻である。
そして、例のごとく一発目のカフェコンレチェを胃に流し込んで、タバコを一服して出発。
それがいつものスタイルであった。
だがしかし、今日は決めていたことがある。
タバコを止めるということ。
もう私には吸う必要はないのだ。
ストレスも特にないし、この国スペインでは、タバコは日本よりもや高額の4.3ユーロ〜5ユーロの間の価格帯となっている。
しかも、日本と違いまさかのニコチン10mg又は8mgしか存在しない。
特に自販機型のタバコはそんなものしかなく、メンソールなんということばさえ存在しないんじゃないかと不安になるくらい、メンソールという味のタバコはなかなかこの国で見かけることは出来ない。
海外では吸わなきゃ損損!と言わんばかりの勢いで、吸ってはみたものの、もはや、別に美味しくもないし、メンソールもないし、吸うと若干気分悪くなるし、ろくなことがないということが嫌でもわかってきた。
ということで、現在のタバコの箱に入っているタバコをもって止めることにしたのである。
午前中のうちに、バルで最後のタバコに手を出して、
タバコの箱は空っぽになった。
これで私の人生におけるタバコは終わり。
そう考えると意外とスッキリとした気持ちになれた。
箱を捨てる時に、サンジャンピエドポーから一緒だった(サンジャンピエドポーであるイタリア人からもらった)ライターをも一緒に捨てた。
今日で終わりなのである。
それから、このブログを書いている現在に至るまでタバコは吸っていない。
なんだか、とてもいい気分である。
病気もタバコも、やめない理由があるから止められないだけで、やめない理由さえなければ、今すぐに止められるものなんだよね。
そんな簡単なことになかなか気付けないでいたけれど、これからもっと気付けるようになっていきたいと思う。
今日も、またギャラスさんと滞在する街が一緒だった。
今日はぐーすか寝ているギャラスさんをアルベルゲに置き去りにしてきてしまったことが若干申し訳なく感じて、目的地に着いてからメッセンジャーにて連絡してみた。
すると、お互い意地になって30kmほど歩いたらしく、やはり同じ街に来ていたのであった。
ギャラスさんは未だにどこにもチェックインせずにひたすらビールをバルで飲みまくっていた(笑)
ギャラスさん曰く、「ビールは足に良い」のだそうだ。
きっとビールは彼の足の痛みもどうにかしてくれることであろう…
まあ、私も歩いている途中の街のバルからビールを飲み始めてしまう悪い癖が抜けないので、人のことを全くもってどうこう言う資格はないのである。
そんなこんなで、私もギャラスさんが飲んでいるバルへ向かうことに。
といっても、ものすごい至近距離で飲んでいた為、すぐに落ち会えた。
何杯かジョッキビールを2人でしこたま飲んで、
私はフラフラになりながら、先ほどチェックインしたオステルに戻る事に。
前々から、もうアルベルゲは嫌だ!と言っていたギャラスさん。
どうやら私がステイしているオステルに興味があるらしく、一緒に着いてきた。
もはや、最初からアルベルゲに宿泊するつもりなかったんじゃないか?
というくらいの足取りでノリノリで着いてきたのであった。
私は、トイレバスは部屋の外(つまり部屋にはベッドだけ)で、25ユーロだった。
そして、ギャラスさんは時すでに遅し、で普通のツインの部屋しかなく、料金は45ユーロであった。
もちろん部屋にはシャワーもトイレもある。
まあ、私としては25ユーロで良かった〜という感じである。
そして、ギャラスさんはシャワーを浴びると言って部屋へ入って行き、私はちょっと離れたスーパーへお買い物。
どうもこうも、意外と日焼け止めが高い。
そして、容量がいちいちデカイので、重たい。
しかたなく、オステルの横のペリグリノ向けのショップで携帯用日焼け止めを買うことに。
結局50mlで6.95ユーロ…日焼け止めのくせにやたら高くね?
日本なら30ml-50mlくらいで、298円からの品揃えだったと思うぞ。
そこらへんはちょっとしたミステイクである。
日本の日焼け止めは、ケース自体が軽いし、安いし、言うことなしである。
あ、でも匂いはスペインの日焼け止めの方が良かったように思う。
話は戻って、スーパーで噂のアメリカンサイズのハーゲンダッツ7.99ユーロをご購入!
ちょっと食べてみたかったの。
そして、そのちょっとがチョットで終わらないであろうことは何となくわかっていたよ…
そして、すべて吐いてしまったのでした。
何故、ここまで調子が良かったのに、今更この悪習慣が出てきてしまったのかが、わからなかった。
そして、少し考えてみる。
すると、ここ数日、心から(食べたい!)と思った時に、心から(食べたい!)と思えるようなフードを口にしていないことに思い当たった。
でも、日本のソウルフードである米にはなかなかたどり着けず、
最近は深刻な米不足に見舞われている私…
きっとそれが原因かもしれない。
早く米を摂取しなければ死んでしまいそうである。
そして、結局ギャラスさんがパエリアのお店を探し出してくれて、
1人でパエリアを半分平らげ、ビールをたらふく飲み、
オステルまで帰ってきたのであった。
オステルでは、なんと隣の部屋がギャラスさんであった。
大音量のフットボールの試合の中継がテレビで流れていた。
いやいや、テレビはちゃんと消してから外出しようよ…
とちょっと思った私であるが、黙っておいた。
そして、
「フットボール好き!?一緒に見る!?」
とテンション高く、誘われたが、笑顔で「ノー」と断っておいた。
フットボール見てるひまあるなら、寝るわよ!
ということで、長い長い1日が今日も終わったのであった…