Way to be HAPPY

Life is a Journey

彩雲とマラソンと私

今日は地元で開催されるマラソン大会に、遥々4時間車を飛ばして参加してきた。(私は運転してないけど)

と言っても、前日に地元入りして夜まで呑んだくれてた、という方が正しいだろう…

 

一ヶ月前まで毎日かかさず3〜5キロジョギングしていたこともあって、10kmなんて走ったこともないのにも関わらず、完璧になめまくっていた私。

 

朝ごはんをアホみたいにしっかり食べた1時間後にスタートという計画性のなさが祟ったか、開始10分後から非常にお腹と身体が重たくなってきた。

 

(やべえな、、、完全になめてた)

と焦った時には、時すでに遅し、あと9kmをまるで地獄のように感じ始める。

 

しかも、マラソン大会で許されるのかというほどにかなり急な下り坂(山の中)が半分を占めているコース(笑)

 

腕時計の心拍計を愛用している私だけど、なんと心拍計が常に190台をマーク。(平常時60)

 

それでも、最初に、

「絶対歩かない」

と自分に約束した私はひたすら走り続けた。

 

後に確認したところ、最高心拍数204というやばい数字を叩き出していた。

(救急車で運ばれた人数3人、ドクターヘリで運ばれた人数1人という快挙)

 

足が痛くても、肺が痛くても、心臓さえ傷んでいる気がしても走り続けた。

もはや、ヤケなのかムキになってるのか不明のまま、顔を真っ赤にして(汗がなかなか出ない体質で熱が身体にこもっちゃうこれまたダメなタイプw)、

それでもアホみたいに走り続けた。

 

そんな最中に、ふと思ったのだ。

 

(何故、自ら選択して、こんなマラソン大会に出場して、更に自ら選択して、自分の身体を苦しめてるんだろう私…)

 

その瞬間、ちょっとアホらしくなった。

 

私、何を無理して頑張っちゃってんの?

みんな、何を無理して頑張っちゃってんの?

無理して頑張る意味って何なんだろう。

 

身体的に苦しい思いをして、それを乗り越えることに意味を見出し、達成感を得られる人は、そうすればいい。

 

じゃあ、私は?

 

私は、違う。

私は、そこに意味を見いだせない。

私の達成感はそこにはない。

そう直感的に感じた。

 

こんなに心臓を痛めつけて、身体を痛めつけて、走り続ける意味なんて、どこにもない。

 

私には、頑張らないということがずっと難しかった。頑張らないことより頑張ることの方が簡単だった。

そうやって、私はずっと自分の身体を犠牲にしてきたのだ。

 

ここで、頑張らないことを選択してみないか?

そう自分に自問自答していた。

 

そして、歩かないという最初の自分への誓いを破って歩き始めた。

 

ものすごく清々しい気持ちになった。

その「歩く」という決断に達成感を感じた。

 

約6キロ経過して、道は山奥から海沿いへと変わっていた。

潮の懐かしい匂いがぷーんと鼻をつく。

力一杯空気を吸い込めば、太陽で暖められた潮風が胸いっぱいに充満してくる。

空を見上げれば、青々とした爽やかな景色が心を穏やかにしてくれる。

 

ふと、遠くの雲を見やると、、、

 

雲が虹色に輝いてるじゃない!!

虹色の雲は私をテンションMAXにさせてくれた。心の充電である。

 

死にそうになりながら走り続けていたら絶対に気づかなかったであろう、美しい虹。周りのランナーは全く気付いていなかった。

 

後で調べたら、彩雲と言うのだそう。

彩雲は珍しいことではないらしいけど、見た者に幸せを運んでくれると信じられているらしい。

 

なんだか、

「そう、それで良いんだよ〜」と優しく囁かれたような気がした。

 

マラソンって、人生と似ている。

人生の縮図なような気さえした。

 

休まずに、走り抜ける人生を歩む人もいる。

最初から、ほとんど走らず歩いていくような人生を歩む人もいる。

途中まで頑張って、途中で一休みして、また頑張っていく人生を歩む人もいる。

 

でも、ゴールは誰にでも用意されている。どういう走り方をしても、どの道を選んでも、ゴールの場所は皆、一緒なんだよね。

 

どれがいいとかではなく、自らがどういう人生を選択するか、それだけなんだなと思った。

そして、速いか遅いかではなく、幸せだったか、充実した人生を送れたか、が一番大事なんだよね。

 

そして、マラソンと一緒で、人生において人は人生を無理やり生かされてるのではなく、どこかで必ず人生にエントリーしたはずだとも思った。そうじゃなきゃ、マラソンも人生も参加出来ないのだ。

 

私たちは強制されて生きてるのでは、決して、ない。

自らの選択、でしかないんだなぁと思った。

 

まあ、結局、地元の方のあつーい声援のお陰で、彼らの応援がある道では走る羽目になったんだけど(笑)

でも、応援って嬉しい。心が元気になるし、走ろうって気にさせてさえくれる。

 

人は一人で生きてるのではないんだよなぁと実感させてもらった。

 

身体は別個体で分離してるけれど、心は見えないところでみんなと繋がってる気がする。

応援って、言葉だけじゃなくて、「氣」を分けてもらってる。

 

小さい幼稚園児のみんなも、

脂ののったおじさんも、

小さくなったおじいちゃんやおばあちゃんも、氣の強さはみんな一緒。優しい氣をもらって、無事に10km完走しました!

 

記録は、1時間10分。

歩いたのに意外と頑張ったでしょ?(笑)

お陰で次の日ベッドから起き上がれない事態になったけどw

 

素晴らしい経験を、ありがとう!f:id:xphantasmagoriax:20160614112925j:image