Way to be HAPPY

Life is a Journey

カミーノ巡礼 10日目

今日は10日目。

To ログーニャ 11.7キロONLY

今日はほとんど休息日に近い。

結局私の足首は痛いまま。
というよりも、今日は荷物モンスターとご一緒した為に、足首が「もう無理や!」と訴えてきたのであった。

後々Google先生にて検索したところ、
私が痛いのは、「足首」ではなく、「内くるぶしの下」だったことが発覚した。ここが痛くなる理由としては、普段歩かない高体重の人間が歩きすぎることによって、そこに負担がかかったことによるものらしい。

確かに、普段は筋トレに勤しみ、ジョギングに勤しんでいた。
それが、私にとってはカミーノの為のトレーニングだったのだ。
がしかし、全くもって距離は歩いてはいなかったのだった…

高体重というのもある意味当たっている。
普段は52キロの体重を支えるだけで良かったのが、それプラス14キロの荷物が加算された為、私のかわいそうな足首は約66キロの体重を支えて日々20〜25キロ近く歩かなくてはならなくなったのだ。
そりゃあ負担だよね…もう無理や!ってなるよね…

でも、すごく不思議なのだが、私が読んだブログや本の著者たちはそんなことはおくびにも出していなかった。
足に出来たマメにやたらとフォーカスしていたからだ。
その為、私はやたらとマメ対策グッズを日本にてバカみたいに購入してきたのだ。

ワセリンを始め、スポーツ用の皮膚保護クリーム(その名もボルダースポーツだか)、そして、マメが出来た時用の消毒剤とソーイングセット(マメを潰す為の針)を買い占めてきた。
そして、全部、途中で捨てた。

結局のところ、マメなんてできやしねえじゃねえか!である。

やっぱり人によって違うのね、ということがよーくわかった。

私は、毎日走っていたし、意外と足の裏は強くなっていたのかもしれない。

にしても、毎日トレーニング(と言えるかどうかは不明だが)を重ねてきた私が、他の女性より足首が弱いとは…それこそ想定外だった。

とにかく、この内くるぶし下の激痛を緩和するには、足首を固定して使わない。それに限るらしい。

そんなこと、カミーノに歩きに来ている人間に可能なわけもなく。

少なくとも私に出来ることは、荷物を次の街に送り届け、せめて自分の体重だけを支えるようにする、それだけなのである。

かなり予想外の展開である。

ちょっと我ながら腐っていた。

体力は申し分なくある、歩き終わっても痛いのは足ばかりで、やたらと元気なのだ。それは非常にストレスだった。

身体本体だって疲れて、疲れ果てて、気持ちの良い疲労感と共に眠りにつきたいのだ。

でも、足首だって身体の一部。
おろそかにするわけにもいかない…

そんな矛盾を抱えて日々歩いている。

だからこその本日はめちゃめちゃ飲酒デーなのである。

昨日は、アルベルゲで、同日のフランス親子の意図せぬ嫌がらせに安眠を妨げられ、早く1人になりたい、ゆっくり1人で部屋で眠りにつきたい欲求にものすごく駆り立てられたのだった。

フランス人の母親が、娘(16くらいか)をカミーノに同伴していて、別にそこまでは良かった。

が、しかし、その世間知らずな娘は、夜の9時半から廊下で大声で電話をし始めたのだ。

その日は9割がたその時間には眠りについていた。私も御多分に洩れず、すでに眠りについていた。

にもかかわらず、意味の分からないフランス語に起こされ続けたのだ。

こんなに腹立たしいことはない。

電話するなら、もっと離れてしてくれよ…こんな至近距離で大声で話すなんて反則だよ…と流石の私もイラッときたのであった。

同室の安眠組も起きてしまったらしく、苛立ちながら寝返りを打つやつ、咳払いをするやつ、挙げ句の果てに舌打ちをしだす奴まで出てきた。

その時、まさかの母親は同室でまだ起きており、放置。

室内の舌打ちが極限まで増えた頃、ようやくバカ娘を注意しにいった。

おせーよ。起きちまったじゃねえかよ〜である。

そこまではまだしょうがねえな、フランス親子は。くらいで済んでいた。

その後、私の苛立ちは最骨頂に。

フランスバカ娘のうるささを謝ることもなく、普通に過ごしていた母親は、なんと、横で寝ているアメリカ人夫婦の親父のいびきに苛立って、

「シューイ!」

(日本でいう、しーっ、のもっとブレスパワーが強い強烈なやつね)

と音を出し始めたのだ。

まあ、静かにしてって意味だろうけどさ、
お前の娘の方がみんなに迷惑かけてるんだから、お前さあ、そこは我慢しろや!って思った。

いびきは無意識、疲れてるんだから仕方ないのである。

少なくとも、私はそう理解している。

でも、躾が行き届いていなくて、廊下で大声で電話し始めちゃうのは、ただの無知だし、ただのマナー違反なんだよ。

それを教育出来ないような母親が、人のいびきにケチつけるなよ、って本気で頭にきたのであった。

どこの国にも、こういう人間はいるのね。

恥ずかしい人間は国境を越え、海を越え、それでも存在する。

よーく分かった事件だった。

そんで、結局なかなか眠りにつけなくて、
絶対明日は1人にで寝よう、と思ったのであった。

文句はもちろん言わない。言えないし。

そういうアルベルゲに泊まっているという時点で、もはやこの手の事件は日常茶飯事、仕方のないことなのである。

だからこそ、文句がある人間は1人でホテルに泊まるべきなのだ。

ということで、今日は1人でお泊まりなのだ!!

ひゃっほーい。
なんてすばらしいんだ。

股をかいても、鼻くそほじっても、何でも許されるこの個人的空間が堪らなくテンションアゲアゲにしてくれる。

素晴らしい、個室って。

私だけの、プライベート空間なのだ。

ちょっと寂しいっちゃあ寂しいけど。

それでも、自分以外の人間が夜食事に出てしまっている時とかに、私って本当に友達作れない奴だなあとか、寂しいジャパニーズだな、とか、自分を人と比べてディスってしまう癖がまだ抜けない。

それも非常にやり辛くなっている原因だったので、1人でホテルという選択肢は精神衛生上素晴らしい効果がある。

そして、今はこう思っている。

1人って超楽しーーー!!!

我ながら変な奴だと思う。

でも、それでいい。

あるがままでいいんだって思うために来たのだもの。

人と比べない、それを経験したくて来たのだもの。

どうしても、比べてしまうのなら、自分の世界から比べる対象を消せばいいだけの話。

自分の目に入らなければ、比べようもなくなるのだ。

私は、私。

そう思えるのは、私が私だけしか存在しない世界にいる時だけ。

まだ、その範囲でしかない。

そして、その範囲を少しずつ広げていけばいい。

その範囲がいつか、私の世界すべてに拡大していくことを信じて。