ようやく夜の仕事を辞め、就職をした。
数日経ったが、皆によく聞かれることがある。
年齢だ。
もう一度言おう。
出身地ではなく、年齢をまず聞かれるのだ。
特に女子から。
というか女子だけ。
年齢とは、その人が生まれて何年経ったかでしかない。
そこに、経験や知識、そういう歴史は含まれはしないのだ。
思っていたより私の年齢が上なのだろう。
皆驚いた顔をする。
そして、何故かそれからやけに風当たりがまろやかになったりする。
私より若い女子のパターンである。
礼儀正しくなるのではなく、変な警戒心が取れるだけなのだ。
最初は謎だったが、分かったことがある。
ああ私よりおばさんなのね、という安心だろう。
人は見かけでもないし、年齢でもないと私は思う。
人間性であり、輝きなのだと。