それでも、私は精神世界というか、真理というか、
そういうものにしか惹かれない。
この業界で、私が興味を持てるものは何もない。
でも、すがっている。
だって、それでうまくいった過去があるから。
要は過去にすがっているだけなのかも。
だから、或る日突然無職感を感じて動けなくなる。
私には何もない、と漠然と感じる羽目になる。
日本に生まれた、ただそれだけで、死にはしないという安定を与えられているというのに。
贅沢病なのかもしれない。
それでも、考えてしまう。
ただ、生きていればいいのか、と。
充実感を感じられない日々は死んでいるのと同じ。
日銭を稼ぐために働くのは、身体を売っていることと同じではないかと。
私の昔の日々と今になんの違いもない。
時間を売るか、身体を売るか、ただそれだけの違い。
世間で良しとされているか、されていないか、それだけの違い。
どちらも幸せではないのだけれど。
人はなぜこうも普通にこんなにつまらないことを苦ともせず、生きていけるのだろう。
四六時中苦痛だ。
私でなくともできる、そんなことをして生きていく、そのこと自体が。
私にしかできないこと、それはないのかもしれない。
ただ、喜びをもって仕事がしたい。
ただ、それだけのことをどうしてこんなにも悩まなければならないのだろう。
どうして、私はこんな日々をよしとして生きているのだろう。
そんな疑問が最近ずっと頭から消えない。
だからとて、何をする勇気もなく、ただ日々を消費して生きている。
それが今の私。