15時31分、バイヨンヌ駅に到着。
パリからサンジャンピエドポーまでの鉄道料金で1万4000円近く支払っているというのに、途中の乗り換えの駅で1本列車が走らないことになり、その1時間後の列車に乗る為に、1時間構内で待たされる。
ついでに言わせてもらえれば、指定席料金も含めての価格だったにも関わらず、列車が1本なくなったおかげで、2時間立ちっぱなしだった。
さすが、外国。としか言いようがない。
彼らはもちろん、自然災害でこうなりましたと言わんばかりの表情で、謝りなどしない。したとしても、フランス語は理解できなかったけれど。
挙句に、このバイヨンヌ駅に着いて、なんと次の列車は6時6分という有様。
アルベルゲがまだ余裕があることを祈るばかり。
バイヨンヌ駅からサンジャンピエドポーまで1時間ということもあり、この駅には巡礼者で溢れている。
星の巡礼という映画で見たような杖を持っている人も多い。
彼らは2度目か、それ以上のツワモノだと見た。
乗り換えたボルドー駅で
「あなたも巡礼者?」
と話しかけてくれたご夫婦がいた。
彼らはイタリアに住んでいるそうで、聞けば今回で5回目(!)の巡礼なのだという。
日本のガイドブックには載っていないような北の道を1ヶ月かけて行くのだそう。
とても仲の良いご夫婦のようで、こういう夫婦になりたいなぁと心から感じた。
私のビッグモンスターのようなバックパックを見て驚き、
「ちょっと持たせてくれないか?」
と奥さんが持ってみる。
実際には片手では持ち上がらなかった。
「もし次に来るとしたら、こういうバッグにした方がいいよ」
と、収容量25リットルと28リットルの軽装備なバッグを見せて、更には試しに持たせてくれた。
な、なんという軽さ!
私としては、パリに到着してからずっと捨てられる荷物について考えている。
でも、昨日もホテルで点検してみたけれど、まったく捨てられるようなモノが見つからない。
とある本で、「カミーノは捨てる旅」だと読んだけれど、これは真実なのかもしれない。
でもさ、一体私は何を捨てればいい?
とにかくこの移動だけで、背中と肩は凝りまくっている。
今日、無事に辿り着いたら絶対にもっと軽くする。
絶対に「なにか」を捨ててやるのだ!
でも、一体何を捨てればいいというんだ?