「で、ご質問は?」
タロットのシャッフルを終えて、ようやく聞いてくれた。
「どこかで働くか、自分で仕事を始めるか悩んでいます。」
とここ最近ずっと悩みの種であったことをわたしは聞いた。
「そうねえ・・・」
と、シャッフルしたカードを3つの山に分け、また1つにし、
そしてかなり慣れた手つきで、カードをテーブルの上に置いていった。
というよりも、手が自動的に動いているような錯覚を覚えるような手つきであった。
実は、12月にバリ島でウィリアムレーネンさんに聞いた時、彼は、
「スピリットたちがいずれ教えてくれるでしょう。あなたはそれについて考えてはいけません。考えれば考えるほど、答えは逃げていきます。そして、この2ヶ月のうちに、あなたは驚くようなことに出会うでしょう。そして、いずれはあなたは海外と縁があるので海外に行くようになるでしょう。」
と言っていたのを思い出した。
そして、彼女はこう答えたのであった。
「独立だね。自分でやるしかないよ、もう。」
とあっさり。笑
「どうせ誰かの下働いたって上手くいかない。
というよりも、あなたはこれから先もお金に困ることはないの。
なのに、あなたは、いつもビクビクお金の心配ばかりして、
お金の計算ばかりしているでしょう?(大当たりw)
あなたは、もう自分でやっていく準備ができているし、パワーだってある。
なのに、始めようとしない。
いろいろ理由をつけて始めるのを引き延ばしている。(これも当たり)
もう学びの期間は終わったのよ。それを実践する時が来ているの。
そして、あなたにはもう次の受け取るものが用意されているのに、
今、持っているものを手放さないから入ってこれなくなっているのよ。
水だって、流れているうちはいいけれど、堰止めれば腐ってしまう。
今、手放さないと、せっかくのチャンスを失うことになるの。
というより、あなたはきっと12月末までにほとんどの整理を終えるでしょうね。
あなたはいろいろなものを背負いすぎなのよ。
その背負ったものをすべて下ろしてしまいなさい。」
なぜ、そこまで分かるんだ・・・とわたしはほとんど絶句するか、
もはや笑うしかなかった。
そこで、わたしは気になって、
「背負いすぎなのは、ものですか?人間関係ですか?」
と聞いてみた。
「ものはもちろんのこと、人間関係もかなり背負っているわね。
いろいろな関係を引きずって、背負い続けているから疲れるのよ。
もう、潮時なのだから、すべて下ろしてしまいなさい。
特に、前の旦那さんね。あなた彼のこと引きずっているでしょう?」
わたし、どうやらここで顔を引きつらせたらしい。
すると、彼女は、
「好きとかそういう感情ではなくて、執着というか、そいういう手の感情ね。」
と言ってくれた。
そうなのだ。そこなのだ。
好きでもなんでもないけれど、なぜか引きずっていた、それは執着というものだ。
お金に関しての。
なぜ、わたしだけがこんな思いをしなければならないのか?
自分は、使いたいだけ使って、億万長者になって・・・
それをマイナスの状態からそこまで大きくするのを死ぬ思いで手伝ったわたしはなぜ、今、こうしていなければならないのか。
ずっとわたしはそう思っていたのだ。
忘れたふりをして、気にしていないふりをして、ずっとごまかしてきただけだったのだ。
ついでに最後に強烈な〆をいただいた。
「あなたは、おばあちゃんに守られているよ。ものすごい強いパワーの神様にね。
だから、大丈夫。そして、おばあちゃんはあなたが離婚して良かったって喜んでいるよ。かなりね。笑 おばあちゃんって「◯」って漢字がつく方?(当たりだ)
その方は本当にあなたのことが大好きなのね〜。あ、あとね、26歳の時どん底だったでしょ?(結婚して2年目で、毎月入院していた時だ。過食嘔吐がひどすぎて。)
あれね〜あのまま続くと鬱になってしまっていただろうから、離婚して本当に良かったんだよ。っていうか、元旦那さん、そもそも女居たしね。」
さらっと最後に言われてしまった。
わたしは、奴に女は居ないと信じていた。
顔面偏差値的にも、性格的にも女などできようがないと思っていたのだ。
というより、そう思いたかった。
そして、奴の収入偏差値をすっかり除外して考えていたのだろうと気づいた。
あ〜女、いたのね。わたしと結婚している間も。
そう思うと無性に腹が立ってきた。
散々喧嘩をする度に、青あざが残るくらいの暴力を振るい、
家事をさせ、仕事も入院以外はさせ、わたしに収入は渡さず隠し、
それでいて、お前はダメだとか言い、
挙げ句の果てにわたしの浮気を疑い、
周囲には離婚理由は、わたしの浮気だと言いふらしている。
自分の暴力のことはいっさい言わない。ひた隠しである。
それでいて、自分はちゃっかり浮気をしていた、とな。
ラジオやTVコマーシャルに出ている奴の裏の顔を知っているのは、おそらくまだわたしだけだろう。
いつか、明るみに出てくれればいいのに、と心から願っていた。
今思い出しても、腹が立ってしょうがないからだ。
でも、その考え自体が執着を生み、わたしを前に進めないようにしていたのだということがようやくわかった。
もう、その恨みつらみも捨てる時がきたのかもしれない。
怒りも、恨みも、後悔も、執着の原因となるのだね。
もう、先に進まないとならないのね。
「で、今あなた30歳くらいでしょう?(ほとんど当たり)
もう、独立するのに、いい時なのよ。区切りもつくし。
今年の3月以降には、もう会社も作って起業しているだろうね。」
さっきから、起業だの独立だのという言葉が先行しすぎて、
(で、いったいなんの業種で?どうやって?)
とモヤモヤしていた。
それを聞いてみると、
「あなたは、何が好き?」
と聞き返された。
なかなかパッと答えられなかった。
なぜなら、ここ最近自分が何を好きなのかだなんて考えたことなどなかったからである。
そして、ようやく絞り出して出てきた言葉は、なんと
「石?」
だった。
(あ〜石とか言っちゃってるよ〜しかも、石を本業としている人に向かって)
と言ってから実は内心焦りまくっていた。
否定されたらどうしよう?とか考えていたのだと思う。
ところが、彼女は、
「だよね。あなた、本当に石が好きだものね。」
となぜか納得顔になっていたのであった。
なんというか、あなたがそれを言うの待っていました状態で。
「あなたには目に見えないパワーがあるの。それを使って人にパワーを与える仕事をしなくちゃだめなのよ。神様があなたに与えたパワーを使わなきゃならないの。」
わたしは、キョトン顔である。へ?って感じの顔をしていたことだろう。
なぜならば、何度そういう手の「潜在能力開発セミナー」笑 やら、「サイキック能力開花講座」笑 やら、受けまくってきたところで、
何にも目覚めやしないし、見えもしなきゃ、最終的に講座の教師にボロクソ言われるか、デートに誘われるか、破門になるか、とか最悪な結末を迎えた記憶しかなかったからである。
とある、マヤ暦の講座で、
「君と僕の相性はサイコーなんだ」とデートに誘われ、何回か行ったところで気づいた。
マヤ暦的に相性はサイコーかもしれないが、固体として無理だわ!って。笑
そして、わたしの態度にさっそく敏感な彼は気づき、去っていったのだった。
それと共に、その講座には一切参加しなくなったのは言うまでもない。
統計学的な考え方で、人々の固有のエネルギーや魂が合う合わないを決めることはできないとわたしは思う。
ということで、話は大幅に逸れたが、わたしにはサイキック能力など芽生えなかったし、未来永劫芽生えることはないと、もはや悟っていたのだ。
なのに、目の前のおばさんはわたしには目に見えないパワーがある、という。
一体どんなパワーなのか、さっぱりわからないし、わたしはそもそも、パワーストーンとして、石を扱う仕事の人は、ある程度サイキック能力を必要として然るべきだという考えがある。なので、わたしにはそのような力はないので、無理です。と言ってしまった。
「それは、逆だよ。やり始めたら、能力が開くのよ。
やらなければ、開かない。わたしもそうだったもの。」
その発想はなかった。
ある日突然、花開くものだと思っていたし、知っているサイキッカーの中でもほとんどがある日否応無く開いてしまった人々ばかりだったからだ。
それでも、わたしはそういうタイプなのかと思うと、なんだか面白くなってきたのであった。
そういうことは、始めてから考えれば良いか・・・と重く考えるのをやめた瞬間だった。
「あとは、ホームページを作るんだね。今じゃ、ホームページだけでも、いけるから。」
と、ニヤニヤしながら言っている。
わたしは、昨日、そんなことも知らずに、WEBデザインの本を買ったばかりだったので、それを話すと、
「知ってる。ここに見えてるからね。」
と、わたしの左側を指差す。
なんという・・・!!
わたしは知らず知らずのうちに、今日とこれからの準備をしていたというのだろうか。
真実は分からない。
だけれも、面白いことになってきたのは確かである。
そして、
「自分をもっと愛しなさいね。あなたは、いつも自分に自信がなくて、自分を責めているばかりだから。もっと、これからは自分を愛してあげなさい。
ピンク色の服を身につけるといいよ。」
これも、またヒットである。
なぜならば、わたしは昨日、アウトレットに行ったついでに、生まれて初めて自分にピンク色のセーターを買ったからである。
この順番が逆であったら、何も驚かなかったであろう。
買ったあとに、言われたということがものすごく衝撃的であった。
わたしの野生の勘であろうか?
この野生の勘は不思議と家から出て、旅行をしている時に急に出てくる。
すべてがシンクロというか、すべてがうまく回るのは、旅行をしている時なのだ。
スペインでも、ハワイ島でも、ペルーでも、フランスでも、バリ島でも、沖縄でも、
すべてが面白いように回っていくのだ。
そして、帰国して自分の部屋についたときにズドーンと嫌なことばかり起こる。
それって、反動というか、しっぺ返しというか、そういうものだと思っていた。
のだが、どうやら違うようだ。
それを話すと、
「あなたの住んでいる部屋のこっち側(向きもあっている)に、誰かご病気の方住んでいるでしょう?あなたの部屋、それでとってもエネルギーが悪いわ。
引っ越してきてから、体調悪かったり、気持ち悪いことってあったでしょう?」
と。
その通りである。
隣の部屋には、車イスを共用部に放置しっぱなしで、ベランダがものすっごい汚い老夫婦が住んでいるし、実際、わたしはこの部屋に帰ってくると、とっても暗い気持ちになっていた。そして、その老夫婦の部屋に近い側の部屋に、実は入るのも嫌で、常に使用することのない、物置みたいな部屋と成り果てていたのであった。
そして、わたしは早く引っ越しをするよう勧められたのであった。
そもそも、勧められる前から引っ越しをしたいと思っていて、常に部屋を探していたし、引っ越しをする前提で、苦手な断捨離にも励んでいたのであった。
無意識にわたしは引っ越しを予知していたのだろうか?
そんなことはないとは思うのだけれど、今振り返って考えてみると、すべてがうまく回るように準備されるものなんだな〜と感嘆してしまう。
さあ、あとは金の問題だよね。
いったい、どこからわたしに飛びこんできてくれるのか、見ものである。