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Way to be HAPPY

Life is a Journey

1日目 ピレネーを越えた日 ついでに自分も超えた日

今日は、サンティアゴまでの道、1日目にして最大の難関であるピレネー山脈越えの日。
装備は、何度考えても「最小限」であり、何も捨てるものなどなかった。にも関わらず、重量は14キロオーバー。
一体何が「最小限」なのかもはやよく分からなくなった私は、そのままぶっ続け弾丸ツアーへ出発した。
夜中に一晩のルームメイトだったモニカが、がざごそパッキングをしだし(夜中の4時よ?)それから、みんなが起きて立て続けにトイレに行きだしたため、そこから全く眠れなくなった。
最難関の日に最小限の(はずの荷物)と最小限の睡眠である。やれやれ。
そこから起きていたはずなのに、顔を洗い、最小限の化粧(ファンデーションだけ)をし、3回パッキングをし直し、朝ごはんを食べて、パンを2斤くすねて、トイレに行って一服し、さあ出発や!と思ったら、もはや7時半。。。みんなは「ブエンカミーノ!」と言ってさっさと7時には出発していた。まあ、一緒に行くには、気を遣いすぎて辛くなってくるし、それで良かった。でも、それにしても私は3時間も何をしていたんだ?

スタートしてすぐ、映画「THE WAY」で見た橋を渡ろうとしていたら、女性に声をかけられる。
「そっちの道であってるのー?」と。
「え?映画で見たけど、こっちは違うの?」
「うーん、私も自信ない・・」
ってなり、Oh my God! We are lost!! 的な状態に。
2人で大爆笑。
それも、次のもう1人の女性が来て、あっさりと彼女が当初示した道に勝敗が決まった。
そして、結局彼女が正しかったようだ。

そんなこんなで3人で歩いていたのだけれど、どうも居心地が悪い。
私は無言状態に耐えられないのだ。
面倒くなって、丁度雨が降り出したので、
「あ、私、レインコート着るから先に行っててー」
とお決まりの逃げ方で難を逃れた。
ピレネー山脈を越えるのに、無駄口叩く余裕はなかった。
気を使わないという選択肢がない私は、もちろん逃げた。
ましてや、14キロ背負ってるんや!
8キロのあなた方と共にできるほど私の心と体は出来上がってはいないのだ。

道中はずっと雨。
シトシトピッチャン、シトピッッチャン、からのザーザーパターンにはやくも打ちのめされる。
雨は浄化の雨だと言うが、そこまで浄化のされなきゃいけないほど、汚れているとは思ってなかった。が、どうやら違ったようだ。
道中ずっと雨。8時間ずっと雨。
ちょっとキレそうになった。誰にって?いるはずとされている神様に。
一瞬晴れたけど、レインコートが乾いた瞬間にまたびしょ濡れにされた。
マジか。

途中のオリソンという場所(8キロ目)にアルベルゲがある。
当初、ピレネーを越える自信が全くなかった私は、逃げの「オリソン」を選択すべく、要予約とのことだったので、メールで問い合わせてみた。
しかし、返信は一向になく、出発の日が迫っていた私は、「空いてないならそう言ってくれ。何故なら他を探さなくてはならないから」と再度メールをした。まあそれも全く音沙汰がないまま出発日に至ったわけだが。

結果的に予約出来なくて良かった。
8キロ目で一泊して休憩したところで、あの山の脅威は変わらなかったことだろうことが登っていて痛いほどに分かったから(笑)
そこで1泊分を無駄にしなくて本当に良かったと思う。

途中から少しづつ股関節が痛くなってきた。
誤魔化し誤魔化し登っていくうちに、左しか痛んでいなかった股関節がなんと右側も痛くなってきた。
それでも、この山を登らないことにはどうにもならない。
逃げ道はないのだ。
仕方なく痛い股関節を我慢して登っていくと、痛みはMAXに。
少しも足を上げられない事態へと悪化していた。
それでも、登らなくてはならない。
雨が降り続いているお陰で手は濡れまくり、高度もどんどん上がっていくので、手がかじかんでくるほどの寒さに。
それでも、止まるわけにはいかない。
必死に登っていた最後の最後に超難関が訪れた。
もはや道なのかこれは!状態のひたすら傾斜が続く舗装されていない道へと突入。雨で足元は滑りやすくなってるし、手はかじかんでるし、右側を見やればメェ〜〜〜とヤギが優雅に鳴いている始末。
なんなんだこれは!!!
気持ちがどんどんとしぼんでいくのが分かった。
それでも、歯を食いしばって登る。
とうとう山の頂点へと着いた。
というか、頂点かどうかも分からずに急斜面の坂を登りきって息絶え絶えでザックを降ろし、休憩していたら、
「ここ頂上!?」
って聞いてくるアメリカ人の若者が来て、そんな気もすると答えた。
その後に、フランス人の老夫婦が来て、写真を撮ってくれないか?と言われた時点で、ああここが頂上だったのか!と気づく。
そういえば、ここより高い場所はないようだった。
とうとう登りきった・・・!
という感動は全くなし。早く次の街に着きたい一心である。
そして、もう下り坂しかないことをひたすら祈る。

そして、念願の下り坂に突入。
痛い痛いと叫んでいた股関節が喜んでいるのが分かる。
そして、喜びも束の間・・・また坂が襲ってきた。
今度は砂利の坂だ。
殺す気か?殺すきなのか神様は!
という愚痴をこぼしながらヨレヨレのまま登っていく。
そして、その苦痛でしかない坂を超えるとようやく下りが現れたのだった。
それでも、山の中の道で、泥水にハマるわ、下り坂がきつすぎて滑るわ、散々な目にあった。
最後の方は、もう限界すぎて小走りになっていた。

そして、とうとうRoncevauxへ到着した。
あの城みたいな城壁に囲まれたアルベルゲを見たときの感動はずっとわすれないだろう。

息も絶え絶えで我が城へ到着。
最後の階段とか全然登れなくなっていてビビった。

それでも、そんなに辛くても、仕事をしていたときよりも辛くないきがするのはとても不思議だった。

きっとそこには達成感があるからだろう。
達成感なくして、人間は苦痛に耐えられることはないのだろうなとおもった。

素晴らしい達成感だった。

そこのアルベルゲは比較的綺麗で、とっても良心的なパスタの自販機や、とっても良心的なランドリサービス(洗って乾かして畳んでベッドまで持って来てくれて3・5ユーロ!)があって、シャワーも申し分なくて、疲れた身体を癒してくれた。

夜ごはんは、10ユーロでレストランでコース料理を出してくれる。
パスタ(1人前くらいある)or スープがまさかの前菜で、その後に、ちきんかフィッシュを選択すると、恐ろしいほどの量のフライドポテトといっしょに出してくれる。そして、デザートに丸ごとのりんごとヨーグルトをくれる。

この旅で太らないのはきっと恐ろしいほどの消費カロリーのおかげだと思う。この日の消費カロリーは1120キロカロリーである。(基礎代謝分は除く)

それにしても疲れた。
人生でヘトヘトという言葉がこの日以上に似合う日があっただろうか?ってほどに。
食事の席でも、みんな「ちょー疲れたー」と言っていた。
90日前からローマから出発してきた老夫婦でさえ、「今日が一番辛かった」と言っていた。
でも、そんなに辛い日を無事に(股関節は軋んでるけど)乗り越えられた自分を誇りに思う。

にしても、何故日本人は群れたがるんだ?
英語が喋れても、喋れなくても、コミュニケーションを外国の人ととろうと何故努力をしない?
まったくもって勿体無いことだし、まったくもって腹立たしい。
せっかく来たのだから、そこも頑張ればいいのに、と思った。

そんなこんなで長い長い1日は終了した。

身体を使うってとても大事なことなんだと気付けた。
歩くということは、1歩1歩グラウンディングしていることと同じ、瞑想と同じなんだと、例の霊能者さんが以前教えてくれたけど、本当にそのとおりだった。
そして、ひどいコールド雨のお陰で私の心も身体も非常に浄化されたことを願ってやまない。f:id:xphantasmagoriax:20160620233112j:imagef:id:xphantasmagoriax:20160620233126j:image

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