今日は7日目。
ロルカ to エステージャ
朝は、少々寝坊気味のスタートだった。
ロルカのアルベルゲの部屋はやや大きめで、2段ベッドが4つ置いてある部屋だった。
そこに、私とアメリカ人の若い女の子2人の合計3人で泊まっていた。
私が起きたのが、朝の6時半(いつもの1時間遅れ)で、彼女たちは私が7時にそこを経つまで一向に起きなかった。
そうとう疲れているみたいだった。
でも、大丈夫なんだろうか?同じ街のアルベルゲには2泊連続で宿泊はできないはずで、少なくとも次のアルベルゲのある街まで7.5キロ(だいたい2〜3時間くらい)。そろそろ出発しないと暑いよ〜と思っただけで、そのままスルーして出発!笑
彼女たちには、彼女たちなりのカミーノがあるのさ。
出発して、3歩目からすでに右足に激痛再び。
荷物を持つまで大丈夫だったじゃないかおまえ…って感じになる。
よほどこの荷物を背負いたくないんだな、私の足首ちゃんは。
それでも、仕方がないので、なだめすかして前へ前へと足を進めていく。
ロルカからエステージャまでは、ほとんど起伏のない、なだらかな道がつづいた。(助かった)
またしても、目の前には壮大なる麦畑、麦畑、よくわからない畑…が登場する。
「ありがとう」を何万回だか言って癌が無くなったという話を聞いたことがある。それだけ日本語の「ありがとう」の持つパワーというのは素晴らしいらしい。
ということで、私もそれに習って、言ってみることにした。
足首の痛みが良くなりますように…という希望を込めて。
おふざけで始めた「ありがとう」連発大会だけれど、
理由もなく途中から涙が溢れて止まらなくなった。
「ありがとう」というただのひらがなの発音の羅列から、
「ありがとう」という意味のこもった言葉に変わった感じがした。
意味を込めずに何度も言ってみることで、
人は、否応なしにその言葉に意味を見出すのかもしれない。
自分の身体に感謝した瞬間であった。
(1万回にも満たないまま飽きて、結局足首痛いままだったけど)
ああ、もうこれ以上歩けねえ…というところでいつも、次の街が見えてくる。これがカミーノというものである。
たった7.5キロ。
されど、7.5キロ。
身体が五体満足じゃない状態の7.5キロは、健康な時の25キロ以上に辛いと思う。
健康って大事。五体満足ってかなりありがたいこと。
そして、同時に有り「難い」ことでもある。
とうとうエステージャに到着!!(9時30分)
街に入ってすぐのところにあるカフェに入って、朝食をとることにした。
・ジャガイモ入りのオムレツ(ジャガイモが邪魔だった)
・搾りたてオレンジジュース
・カフェコンレチェ
が付いて、なんと3.8ユーロである!(別に安かない)
そして、そのままフラフラしながらアルベルゲを探す。
目の前に1件、公営っぽいアルベルゲを発見したものの、チェックインが11時30分となっている。
(待つのやだな…)
ということで、オステル又はオテルを探しに再度フラフラ。
ちょっと行った先に、教会と建物が合体しているように見えるアルベルゲが。
興味が出てきたので、近ずいてみる。
でも、まだチェックイン出来ないよなぁ〜なんて思ってオロオロしていると、そんな私を見つけた親切そうなおじさんが、
「おいでおいで」と手招きしてくれた。
心の中でしっかりガッツポーズをした。
こういうケースだと大体荷物を置かせてくれるか、あわよくば部屋を使わせてくれる可能性が高いのである。(計算高いでしょ)
しかし、おじさん、英語喋れない…
私は、もちろんスペイン語喋れない。
やべえな、こりゃ…って思っていたら、おもむろにパソコンで何かをググり出した。キーボードをこちらへ向け、何かを打てと仰る。
「へ?」
アホみたいな顔をしていると、おじさんはそのキーボードをかっさらい、自分で打ち始めた。
Googleの翻訳機能を使っていたのだった…!!
おじさん、賢い!素晴らしい!
英語勉強しないで、現代技術を最大限駆使してる!笑
でも、日本語⇄英語 パターンのあのイラつく感じとは違って、
スペイン語⇄英語 の翻訳精度はすごい高いように思えた。
訳された英語の文法は、どこも間違っていなかった。
(ネイティブから見たら、プププかもしれないけど)
日本語の英語訳なんて見れたもんじゃないことが多い。
「て・に・を・は」がことごとく間違ってたりする。
数年前の感想だから、今はもしかしたら精度上がってたりするのだろうか?
ということで、おじさんは長文を打ちまくり、Google翻訳が翻訳しまくり、私は英語訳を読みまくり、双方理解が出来るに至ったのでした。
そこは、シェアタイプ(12ユーロ)、シングルベッドでトイレとシャワーのみシェアタイプ(30ユーロ)、シングルベッドでトイレとシャワー同室(35ユーロ)、の3つの選択肢がある素晴らしいアルベルゲだったのだ。
もちろん一番最後のすべて1人で完結型を選択した。
どうしても他人の気配に疲れを感じてしまう。
それは、好きとか嫌いとかの問題ではなくて、
我慢する我慢出来ないの問題でもない。
我慢は出来る。だがしかし、他人に疲れることを拒否することは出来ない。
この旅でも、数日に1回は一人の空間を確保する必要があるのだ。
まあ、言い方は悪いけど、カネにものを言わせる、それだけなんだけどね。
我慢できる人(又は全く苦じゃない人)は普通のアルベルゲに泊まれば良し。それでお金が節約出来るから良い。
私のような人間は、お金を節約出来ないとしても、それを選択するしかない。
どちらが良い、悪い、とかではなく、それもまた、個人のカミーノスタイルなのである。
久しぶり(と言っても2日ぶり?)の個室にひゃほーいってなった私であった。
そして、私の股関節と足首に激痛を走らせた張本人(張本バッグ)のモンスターバックパックの世代交代をすべく、新しいバッグを探しに街に出た。
数分行ったところに、素晴らしいスポーツ用品センター(バカでかい)があるではないか!
これまたテンションMAXでお店に突入!
そして、とうとう念願のバックパックを発見したのであった。
そのお店は親切で、バッグにタグが付いていて、女の子の絵と男の子の絵の2種類で、これは女性用!とか分かるようになっているのだ。
素晴らしい。ムイビエン!
日本で、ネットでちょっとチェックしただけで、ポチっと買ってしまったアマゾンさんは、あのバッグが男性用だとは一切教えてくれなかったあるよ…まあ私が悪いんだけどさ!
背負ってみたら、ウエストで留めるってこういうことなのね…!とようやく理解した。ものすごく良いポジションで留められるようになっているではないか。さすが女性用。これであのモンスターと同じ用量の50リットルだなんて信じられないわ。
バッグ自体の軽さもおそらく500gくらい違う気がする。
この国は、こういう山登り製品がものすごくたくさんあるのか、なんだか知らないが、日本より、良品で安い気がした。
(モンベルに足繁く通っていた私は、特にそう感じた)
…ということでご購入!
ついでに、足裏をマッサージすべくテニスボールと、超速乾性のTシャツ2枚と、超軽いウエストポーチと、意外と安い足首サポーターもお買い上げ!
なんだか良い買い物をしたような気になった。
明日からこのバッグで歩けるだなんて、ものすごく楽しみである。
そして、帰りがけに、近くのスーパーに寄って、お買い物。
水が2リットルで0.27ユーロだと…!!!???
今まで私が買ってきたものは一体なんだったんだろう。
悲しいほどにこのスーパーは安かった。
そして、チェリー1キロ(最小単位がまさかの1キロや)と、
セルベッサ(缶ビール)2本と、
サラダとブロッコリーとドレッシング(3つで 3.5ユーロくらい)
を購入。
そして、もう1度違うスーパーに寄り道し、
チーズ(切り分けてくれる本物みたいなやつ!)185gで2.77ユーロ、
昨日と同じキュウリのピクルス(1.25ユーロ)と、
タイガーバーム赤 10.75ユーロと、
アイスカフェラテ 0.99ユーロを購入。
アルベルゲに戻ったら、また米とキュウリのお楽しみが待ってるぜ♪
そんなこんなで全く足の痛みは和らぐことなく、1日は終了したのでした。
あ、そういえば、タイガーバーム(赤)の効果はものすごいかも。
タイガーバームとは、肩こり、筋肉痛、筋肉疲労、うちみ、ねんざ、腰痛、神経痛などのための外用消炎鎮痛剤です。スーッと浸み渡るすぐれた浸透性をもった軟膏で、患部にぬると天然由来の成分が皮膚からすみやかに吸収されて、血行を促進し、筋肉の疲れ、痛み、肩のこりに効果をもたらしてくれます。by Google先生
ちなみに、赤と白があって、白はスースー冷感型、赤は温感型、という区分けらしいけれど、私はスースー冷感型が欲しかった。
なのに間違って、温感型をゲットしてきてしまったのだ。
よくアルベルゲで充満するあの臭いは、タイガーバームだと知った瞬間から実は狙っていたのである。
実際に使ってみると、意外と赤もイケる。
意外とスースー感は後からくるし、申し分ない。
そして、ネットの情報を見る限り、捻挫には赤が効くらしい。
意外と良いチョイスだったな〜と自分のミスを褒めたのであった。
もしかしたら、ちょっと良くなって来たかも?
明日の歩ける距離を決する大事なポイントなので、引き続き、経過観察を続けていこうと思う。